この記事ではNHKの人気テレビ番組あさイチ 2025年2月28日放送のチェロ奏者、宮田大さんについてコンサート予定からCDまで徹底解説します。放送当日の生演奏された曲目やインタビューの内容も追記しました。
宮田大 チェロコンサート2025春の概要
公演の日時と場所
宮田大さんの2025年春のチェロコンサートは、3月から7月にかけて全国各地で開催されます。特に注目すべき公演は、3月2日東京のティアラこうとう大ホール、3月29日東京の第一生命ホール、7月16日東京のサントリーホール(徹子の部屋クラシック)、3月15日大阪福島のザ・シンフォニーホール、4月27日京都のロームシアター京都、3月19日札幌文化芸術劇場 hitaru、6月13日宮城県仙台市の宮城野区文化センターPatonaホールなどで予定されています。各会場とも音響の良さで知られ、宮田大の繊細かつ力強いチェロの音色を存分に楽しめるでしょう。
そのほか、広島、青森、長野、福島、大分、神奈川など全国各地でピアノやクラシックギターとのデュオから、オーケストラとの共演まで様々なスタイルのコンサートを開催予定です。
この投稿をInstagramで見る
宮田大さん公式サイト、コンサート情報一覧はこちら
出演者と共演者の紹介
本公演では、宮田大のソロ演奏に加え、国内外の著名なアーティストとの共演も予定されています。特に、大萩康司(ギター)、ジュリアン・ジェルネ(ピアノ)とのアンサンブルは、クラシックファンにとって見逃せないポイントです。
コンサートのプログラム内容
コンサートのプログラムには、クラシックの名曲から現代作品まで幅広く選ばれています。シューマンの「チェロ協奏曲」や、サン=サーンスの「白鳥」など、宮田大の感情豊かな表現力を堪能できる楽曲が揃っています。
この投稿をInstagramで見る
宮田大チェロコンサートのチケット情報と料金

あさイチ 宮田大 チェロコンサート CD
購入方法
チケットは、各プレイガイド(チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット)や各ホール、興行元などで購入できます。早めの申し込みが推奨されます。

これまでも各地の大ホールでのコンサートでも、クラシックとしては異例のチケットが完売御礼になっていることが多いです。
料金体系
例えば3月29日の第一生命ホールでの価格帯はS席6,000円、A席5,000円、B席2,000円と設定されています。25歳以下向けの特別割引もあり、U25チケットは1,500円で提供される予定です。
宮田大のプロフィールと経歴

あさイチ 宮田大 チェロコンサート CD
過去の活動と受賞歴
宮田大は2009年のロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで優勝し、日本人チェリストとしての地位を確立しました。その後、国内外のオーケストラと共演し、数々の賞を受賞しています。彼の受賞歴には、出光音楽賞、日本音楽コンクールの第1位などがあり、まさに日本を代表するチェリストの一人として活躍しています。
プライベートでは7月5日生まれの38歳。赤ちゃんの頃はお目めのぱっちりしたとってもかわいらしい赤ちゃんだったんですね。
この投稿をInstagramで見る
演奏スタイルと特徴
宮田大の演奏は、深い情感とダイナミックな表現が特徴です。クラシックの枠を超え、映画音楽やポップスの要素を取り入れたアレンジも得意とし、幅広い層から支持されています。また、彼の音楽はテクニックだけでなく、聴く人の心に深く響く表現力が魅力です。使用する楽器にもこだわりがあり、ストラディバリウスを愛用し、その響きを最大限に引き出す演奏スタイルを確立しています。
この投稿をInstagramで見る
CDのリリースと国内外での反響
最新CDのリリース情報
大萩康司さんとの最新アルバム「atelier (アトリエ)」が
2024年12月に大萩康司さんとCDとして最新アルバム「atelier (アトリエ)」が発売されており、2025年7月まで続くリリース記念ツアーでも、とても楽しく共演されているようです。
|
吉松隆:チェロ協奏曲≪ケンタウルス・ユニット≫&4つの小さな夢の歌
2024年3月にも「吉松隆:チェロ協奏曲≪ケンタウルス・ユニット≫&4つの小さな夢の歌」を発売しているので、本当にお忙しく、また多彩なレパートリーには圧倒されますね。
|
大河ドラマ【べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺】オリジナル・サウンドトラックvol.1
そのほか、NHK大河ドラマ「べらぼう」の本編後に流れる「べらぼう紀行」で宮田大氏のソロチェロが流れ、CDとしても「大河ドラマ【べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺】オリジナル・サウンドトラックvol.1」が発売されています。
この投稿をInstagramで見る
|
国内での評価
発売直後からクラシック音楽ランキングの上位にランクインし、多くの音楽評論家からも高評価を得ています。特に、その豊かな表現力と繊細な音作りが評価され、「宮田大のキャリア最高傑作」との声も聞かれます。また、全国のFMラジオ局でも特集が組まれ、彼の音楽が多くのリスナーに届いています。
海外での反響
海外でも大きな注目を集め、ヨーロッパやアメリカのクラシック音楽誌で取り上げられました。特にフランスやドイツでは、宮田大の技術と表現力が「新世代のチェリストの代表」として高く評価され、ヨーロッパのクラシック録音作品に与えられる権威のある賞を受賞しています。現地のクラシックラジオでも頻繁に紹介されています。今後、海外ツアーとともにプロモーション活動も展開される予定です。
特別出演アーティストの紹介
大萩康司のプロフィール
大萩康司は、日本を代表するクラシックギタリストの一人であり、国内外で活躍中です。繊細な表現力と独自の音色が特徴で、宮田大とのコラボレーションは特に期待されています。
この投稿をInstagramで見る
ジュリアン・ジェルネの経歴
ジュリアン・ジェルネはフランス出身のピアニストで、室内楽のスペシャリストとしても知られています。これまでに数多くの国際コンクールで受賞し、世界的な評価を受けています。宮田大氏との共演は10年以上にわたっています。
この投稿をInstagramで見る
NHKの人気テレビ番組あさイチでの宮田大さんの演奏とインタビュー内容
宮田大さんは、これまで参加した全てのコンクールで優勝をされています。早速その素晴らしい演奏を聞いてみましょう。
生演奏 べらぼう紀行 1
小澤征二さんなどからも高く評価されています。バイオリンの高い音も綺麗ですが、チェロの柔らかい音もきれいですよね。
この日は「べらぼう紀行 1」を演奏してくれました。編曲は山中淳史さん、作曲はジョン・グラムさんです。ピアノ伴奏はロー麿秀さんです。テーマ曲のダイナミックな感じとは違った、ゆったりした雰囲気が素敵です。メロディーをしっかり、きれいに弾かれていますね。その中でもメリハリな表情を豊かにつけられています。
この日はチェロにマイクが2つたてられているのが珍しいと思いました。チェロの演奏はやはり細かいアーティキュレーション、ダイナミクスが際立っていて、優しさと力強さと両方を併せ持ってると感じました。

時間にしたら1分ほどでしたが、信じられないほど濃密なエネルギーでした。
インタビュー べらぼう紀行について
宮田大さんによると「朝から全速力で走ったような印象だ」ということです。メインテーマをアレンジした曲ですが、宮田大さんはメインテーマの録音でも参加されていたそうです。
今回は大河ドラマの中でも音楽にもとても力を入れて大切にしてくれているということです。毎回録音したものは一緒ですが、放送される毎回全てがハッピーエンドの後で流れるわけではないですよね。そのためにお客さんの気持ちが変わるような余白を残すように意識して演奏したということです。
しかし、この日の生演奏になると「これから朝起きて、今日は楽しい1日にしたいな」という気持ちが入ったようです。
インタビュー 音楽家としての歩み
宮田大さんは2歳からバイオリン、3歳からチェロを始められました。ご両親は音楽教師だったということです。
「座って練習しなさい」と言われてチェロに転向
バイオリンは立って練習しないといけませんが、宮田大さんは落ち着いてない子で、歩き回ってる方の子だったので、「座って練習しなさい」と言われてお父さんが教えているチェロに転向したそうです。
その頃から宮田大さんは低音が好きだったようで、人間の声に似ているチェロだから好きだったようです。
ジャズやタンゴも流れていた家
家の中ではクラシックだけでなくジャズやタンゴ、日本の歌謡曲も流れていました。「そういったものが蓄積されて今自分からしみだしている音楽として出てきているのではないか」ということです。
これまでに出場した全てのコンクールで優勝
桐朋学園を主席で卒業されたあと、海外(ヨーロッパ)へ留学されて、第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで日本人として初優勝。これまでに出場した7つ全てのコンクールで優勝されています。運が良かっただけだとご謙遜されています。
コンクールでの経験
「今から考えるとコンクールは絶対受けたくない」ということです。「緊張する」ということですが、「それがあったからこそ今の自分がある」と考えています。
そんなコンクールは一発の勝負ですが、幸い、目の前でお客さんが見てくれるので、審査されるというよりはお客さんが目の前にいる演奏会のような気持ち、「コンクールでも楽しんで演奏したいという気持ちになってからは自信が出てきた」とのことです。
小澤征爾さんとの出会い
続けてきたいと思ったきっかけは、小澤征爾さん。高校生の頃にチェロ協奏曲で共演できました。サントリーホールという大きなホールでとても緊張していたそうですが、小澤征爾さんが「自由に演奏していいよ」と言ってくれたり、「ホール奥まで届くように」と言ってくださったのが良かったということです。「殻を破った演奏しなさい 」「今感じた音楽を楽しみなさい」、「一期一会の演奏をしなさい」と。そうするとお客さんからスタンディングオベーションをいただいたりすると、音楽やっててよかったなと思う瞬間です。
演奏の心構え 一期一会「一音一会 」の演奏のために
舞台に出る時には、これまで練習して色々色が染み付いたパレットを一回きれいにして真っ白の状態でお客さんの目の前に臨むと、お客さんの香水の香り、ホールの響きが毎回違いますので、お客さんの反応を五感を使って感じて、「一音一会 」の演奏ができるということです。
カレーを食べた時の野菜を食べた時では演奏が変わります。その時その瞬間、その場所でしか聞けない演奏をしたいということです。リハーサルの時にはお客さんはいませんが、お客さんからの視線で、こちらの演奏も変わってきます。
貴重なストラディバリウスのチェロ
値段が世界で一番高いと言われているストラディバリウスの音です。1698年徳川綱吉の時代です。ストラディバリウスのバイオリンは300ぐらいありますが、ストラディバリウスのチェロは世界で60台ぐらいしかありません。貴重な音色を聞いてほしいです。壊したらいけませんから歩くだけでも緊張しそうですよね。
生演奏:プッチーニの「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」
次の曲は荒川静香さんがトリノオリンピックでフリーで感動の金メダルを取られた曲です。「誰も寝てはならぬ」という曲です。宮田大さんにとてっは「聞いた時にとてもインパクトを受けた曲ですし、人の声に似ているというチェロにとって歌曲を演奏するというのは一番あっているのではないか」ということです。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」からの曲です。「誰も寝てはならぬ」は同じ音の連続も多い曲なのですが、一つ一つの音に細かく表情をつけています。ピアノも甘やかな音色ですね。今回はピアノのマイクが少し高め(遠め)に設定されています。
後半ではピアノが印象的なメロディーを弾いた後、チェロがそれを引き継ぎます。本当に一つ一つの音に意味があります。聞く人もそれを聞き漏らさないように耳を澄ませます。こちらもおそらく2分ほどの演奏だったのですが、この充実感と情報量、表現力、すごいですね。最後の低い音も迫力がありました。ピアノのアレンジと演奏も本当に素敵でしたね。
スキューバダイビングの趣味
一番の趣味はスキューバダイビング、海に潜ることです。「常に音を聞いてる職業なので、水の中に潜ると音が遮断されるので自分の時間を楽しめる」ということです。「太陽の照り方によって 光のカーテンも毎回変わる」一期一会なので、そこから得られるインスピレーションも演奏に役立っているとのことです。五感を磨く時間なんでしょうね。
そんな宮田大さんは、中学校の時はバレーボール部だったということですが、手や指を怪我しなかったんですね。むしろ子供の頃から指を使っていたので指が強かったようです。セッターをやっていたそうです。
今後の活動への抱負
チェロという楽器の魅力や可能性を広めていきたいので、いろんな楽器、いろんな人とコラボレーションしていきたいということです。