この記事ではNHKテレビ「あさイチ」で紹介されるブロードウェイ発のマーチングドラム&ドラムコーの音楽パフォーマンス、ブラスト!(blast)について、番組での演奏内容、ブラストはどんなミュージカル・舞台なのか、日本公演はいつどこで開催されるのか?チケットはどこで買える?日本人キャストの石川直さんはどんな人?といったことを分かりやすく解説します。
ブラストはどんな舞台なの?
2024年4月12日金曜日、NHKのあさイチでブラスバンドショーのブラストが紹介されます。この迫力のブラストというブロードウェイでも話題となったパフォーマンスはどんなものなんでしょうか。「ドラムコーとマーチングバンドをショーアップしたもの」だと紹介されていますが、一体どういうものなんでしょうか。
マーチングバンドとは?
マーチングバンドは日本で言うと鼓笛隊にあたります。太鼓やその他の楽器、金管楽器、木管楽器、トランペットなどの他、グロッケンなどの鍵盤打楽器を担いでパレードなので、行進しているところを見たことがある人は多いでしょう。
ドラムコーとは?
そしてその前のドラムコーというのは、実はあまり適切な日本語はなく、日本語でもドラムコーと言っています。英語のスペルはdrun corpsです。このコーというのは英語では○○隊といったグループの意味になります。corpsの後ろのpとSは発音しません。
鼓笛隊、マーチングバンドとの違い
鼓笛隊、マーチングバンドとの違いは、鼓笛隊に加えてカラーガードという大きな旗、フラッグを使った見せるパフォーマンスを行うこと。
道などで前方向に行進するだけではなく、広いグラウンド、フィールドなどで前後左右を大胆に使ったパフォーマンスを行うチームのことをドラムコーと言います。
そのため、マリンバ(大きい木琴)、ビブラホンなどもクラシックオーケストラと同じようなものをあらかじめ設置しておけますし、そのほかのステージセットを用意しておくこともできます。
現代的、スピード感、迫力
これらを使ったパフォーマンスに、ブラストではさらにダンスも加えられていて、現代的でスピード感と迫力のあるパフォーマンスになっています。
世界を魅了し、栄誉ある賞も受賞
世界中をツアーしていて、アメリカのミュージカル・演劇などの賞であるトニー賞、そしてエミー賞などを受賞しています。日本でも過去に12回来日公演を行っています。全部で100万人以上を動員しています。
ブラストってどんな意味?
なお、ブラストは直接英語から日本語に翻訳すると「爆発する」といった意味もありますが、同じ爆発を意味するエクスプロージョンよりも、「爆風で吹き飛ばす」といったニュアンスが強い意味になります。
ブラスト日本公演2024はいつどこで?チケットはどこで買える?
このブラストが2024年、日本公演、全国ツアーを行います。全部で21か所。
東京公演
7月28日の山形公演に始まり、東京では7月30日から8月12日まで東急シアターオーブで18回の公演を行います。昼と夜の公演が行われます。
東北、関東、大阪、東海公演
8月後半は秋田(あきた芸術劇場ミルハス)、岩手(盛岡トーサイクラシックホール岩手)、宮城、栃木(宇都宮市文化会館)、大阪、愛知、静岡(アクトシティ浜松)、神奈川(相模大野 相模女子大学グリーンホール)で公園があります。仙台は8月16日から17日まで仙台市青葉区の東京エレクトロンホール宮城で開催されます。大阪は8月21日から25日までオリックス劇場、愛知では28から29日まで名古屋市中区のNiterra日本特殊陶業市民会館フォレストホールで開催されます。
関東、信越、四国、中国、九州
9月は埼玉(大宮ソニックシティ)、新潟、福島、香川、岡山、愛媛(松山市民会館)、広島、山口、福岡、熊本、鹿児島と長い公演になっています。9月16日まで日本中を沸かせてくれます。
上演時間
上演時間は20分の休憩を含んで全部で2時間という、たっぷり見応えのある公演になります。それだけでなく休憩時間にもパフォーマンスがあったり、終演後にはキャストとのミート&グリートがあります。
チケット
チケットについてはチケットぴあ、イープラスE+、楽天チケット、ローソンチケット(ローチケ)など各プレイガイドで販売されていますが、会場によっては取り扱いが違う場合があります。東京や関東の公演はキョードー東京でも購入できます。ブラスト日本公演2024のスケジュール、チケット公式販売サイトはこちら
キャストはどうなってる?日本人キャストの石川直さんはどんな人?
こういった海外からのパフォーマンスは、海外のチームがそのままやってくることが多いですが、今回キャストに日本人の方も何名か参加されています。
石川直さんは堂本光一さんの舞台にも出演
日本人の方はパーカッションの石川直さん、これまでもマーチングスネアのドラムソロ世界大会で優勝を、日本人初の優勝を果たしたり、アメリカのドラム鋼トップクラスのドラムコーのドラムラインに入団し、ワールドチャンピオンにもなっています。日本人ですが13歳からアメリカに住んでいます。日本では長年、堂本光一さんの舞台にも出演されています。過去のブラストの来日公演にも日本人として参加しています。
ブラスト日本公演2024で日本人キャストは合計4人
ブラスト日本公演2024で日本人キャストは合計4人。トランペットでは米所 裕夢さんと渋田華暖さんが出演されています。米所 裕夢さんは兵庫県高砂市立松陽中学校吹奏楽部出身。
渋田華暖さんはもともと日本の高校(精華女子高等学校)で吹奏楽部にいたんですね。
ビジュアルアンサンブル、フラッグやダンスの方で参加されているのが丹澤 里穂菜さんです。この方は幼いころからカラーガード、日本の湘南台高校吹奏楽部から19歳で渡米して、アメリカのドラムコーなどにも参加される実績があります。
出てくる楽器
その他、出てくる楽器の方はトロンボーン、パーカッション、トランペット、チューバ、フレンチホルンです。コンダクターとビジュアルアンサンブルも大きな役割を占めます。金管楽器は12種類、打楽器51種類、ドラムとシンバルも多数、ステージに並べられる様子は壮観です。
あさイチ 番組での演奏内容
マーチングバンドをベースにした音楽ショーだと紹介されました。イギリス、ロンドンで初演から25年経ちました。2011年にブロードウェイに進出しました。世界中で圧巻のショーが人気を集めています。すごいというだけでなく、笑ってしまうようなパフォーマンスもありますね。
ボレロを生パフォーマンス
ボレロの曲を生パフォーマンスします。日本人キャストのドラムと大きめのトランペットのように見えるフリューゲル・ホルン、ユーフォニアムとさらにフリューゲル・ホルン、パーカッションが出てきて、その後トロンボーンが出てきます。吹奏楽器を拭きながら、これだけ動きながらのパフォーマンスは大変ですよね。
日本人女性のトランペットも登場してきました。パーカッションはタンバリンから大きな合わせシンバルになりました。全員が立ち上がってのパフォーマンス、ドラムがだんだん盛り上がってきて、ずっと同じリズムなんですが、このじわじわと盛り上げていく感じ、素敵ですね。そして石川さんのずっとカメラ目線での存在感、ジーンときますね。
ボレロは1曲目なので、序章という役割ですね。ここからどんどんアクティブなパフォーマンスに移り変わっていきます。難しいことを何も考えなくても興奮できるパフォーマンスって素敵ですよね。
11人が登場
出演者が多いです。11人が登場です。皆さん、日本語を勉強してるみたいですね。
- ドラムの石川直樹さん
- ジョーダンさん(Jordan Webb コンダクター)
- サマーさん、ビジュアルアンサンブルです。
- 渋田カノンさんは博多大吉さんと同じ福岡県古賀市出身です。
- ジュリエルさん、トランペットです。
- トランペットの米所裕夢さん。
- JTさんはスネアドラム、カニが好きだそうです。
- ジョーさん、カリフォルニア出身。
- ランスさんはビジュアルアンサンブルで、アメフトを見るのが好きです。(Lance Para)
- トロンボーンの方はカレーが好きです。
- タオさんはトロンボーンで、ブラスト6回目。(Tao Guthrie)
10種類以上の金管楽器、50種類以上の打楽器を使う
10種類以上の金管楽器、50種類以上の打楽器を使います。パフォーマーは全部で34人です。日本人のメンバーは全部で4人、30人がアメリカ人です。マーチングバンドを舞台に持ってきて、照明、音響、道具などへてアップしたものです。
色がテーマ 感情表現に合わせて技と統一美で表現する音楽のサーカス
音楽のサーカスで超絶技工や、統一美を見せます。色がテーマになっていて、様々な曲を感情表現に合わせて、技と統一美で表現していきます。石川さんは2000年から20年以上にわたって携わってます。石川さんは第2期です。ヨーロッパ、アメリカツアーも行いました。
日本のお客さんとは相性がいいし、地方によっても反応は違いますが、この「日本人とアメリカ人が作るブラストは、日本のお客さんと相性がいい」という感想を持っているようです。今回は1ヶ月ほど前に来日して、今、山形県南陽市で施設を借りてリハーサルをしています。この日は全日に山形から東京に放送のために来て、また山形に新幹線で帰るそうです。ハードスケジュールですね。
ブラストに入りたいと12年越しに夢を叶えた渋田 華暖さん
福岡県出身のトランペット、渋田 華暖さんは小学校のマーチングバンドで楽器を始めて、ブラストを追いかけ続けて12年越しに夢を叶えたということです。10歳の時に初めてブラストを見て、これでやりたいと思ったそうです。福岡サンパレスでの公演を見たそうです。
オーディション
オーディションはアメリカからも日本人からもたくさんの人が応募するので、第一次選考、第二次選考に入れるかどうかです。思っていれば入れる、というようなものではありません。
マーチングバンドやドラムコーのオールスター
マーチングバンドやドラムコーのオールスターが集まっています。何千何万という人たちの中から選ばれた強者たちです。
公演はノンストップ ブラストの代名詞
そして公演はほぼノンストップ、ブラストの代名詞と言われています。休憩中もロビーでパフォーマンスがあり、最後のカーテンコールでは演奏しながらロビーの方へ移動。そのままミートアンドグリートです。ステージの中に納まらない、ホール全体を使ったパフォーマンス表現、これは楽しいですね。
毎日10時間ぐらい練習
でも、体力的には大変です。毎日10時間ぐらい練習しているそうです。2ヶ月、10時間、練習やトレーニングをしてます。スポーツと音楽と芸術の要素が合わさっていますので、身体能力も求められます。
あさイチの鈴木アナは吹奏楽部でトランペットを吹いていた
長い演劇の練習でも1日5時間ぐらいが限界です。あさイチの鈴木アナも、中学で吹奏楽部でトランペットを吹いていたそうですよ。立って吹くだけでも大変なのに、これだけすごく動きながらやるのは短時間でも大変だし、10時間となると唇もお腹もおかしくなっちゃいますよね。
デュエルとマラゲーニャを生パフォーマンス
次はデュエルというドラムを背負った状態で2人で向き合います。ドラムの戦いも見どころです。次はマラゲーニャというラテンの激しい曲です。ショーの中でも、フィナーレで一番盛り上がる曲です。石川さん、説明がすごく上手ですね。
デュエルのスティックパフォーマンス、朝9時台のこの時間からでも余裕ですね。そして、石川さんとのドラム対決、大きなスネアなので、ホルダーもかなり頑丈で大掛かりなものですね。そして対決かと思いきや、細かいフレーズを2人でシンクロさせてきます。そして2人でお互いのドラムを叩くという曲芸のようなところも見せます。
マラゲーニャに移ります。
フリューゲル・ホルンは豊かな音色ですね。メロウな始まりは男性と女性の美しいダンスです。これは闘牛をテーマにしているんでしょうか。
そして一気にアップテンポになります。大きな太鼓も出てきました。そして大きなフラッグが登場します。これも難しいし、腕の力がいりますよね。2本重ねだったんですね。
これ34人でやったら、大迫力ですよね。世界が圧倒される、「吹き飛ばされる」のも納得です。
毎日10時間練習、本番前も2時間リハーサルなので、放送の数分の演奏では全く息も乱れません。日本公演2024では21箇所、48公演を行います。東京では渋谷ヒカリエのシアターオーブです。
家族みんなで見に行って楽しめます。また、ロビーでのパフォーマンスも大満足できるものだという口コミ情報です。一時期やっていたカリフォルニアディズニーランドでは、現地の友達から「絶対見てみて」とおすすめされました。
日本のお客さんと感情表現を共有したい
今後は日本公演もたくさんやりたいとのことです。日本のお客さんと音楽、振り付けだけでなく、感情表現を共有したいということでした。日本公演、楽しみです。